「Cloveオリパ やばい」で検索されるようになった直接のきっかけは、43万円突っ込んで1,000円を超えるカードが1枚も出なかったYouTuberの動画だろう。秋葉原に実店舗「Clove Base」を構え、2019年から続いている老舗である。
「Cloveオリパ 怪しい」「clove 闇」といった関連ワードも一緒に伸びており、界隈の空気は決していい方向ではない。
編集部は公式の特定商取引法に基づく表記を全文読んだ。結論、運営会社は実在し、実店舗まである。ただし発送が10〜15営業日と今回調べた5社で最も遅く、小口配送に500ptかかる。一方で「当たった権利が消えるまで30日」は5社で最も長い。
ポイントまとめ
- 運営は株式会社トラストハブ。販売責任者・住所・電話・古物商許可番号すべて公開
- 古物商許可は北海道公安委員会 第123010000972号(本社は東京・秋葉原)
- 発送は発送依頼の完了から原則10〜15営業日。今回の5社で最も遅い
- 未発送の獲得商品の合計還元ポイントが1,000pt未満だと、500pt消費して配送依頼する必要がある。しかもキャンセルしても返還されない
- 獲得日から30日以内に「配送」か「ポイント変換」をしないと、一切の権利を放棄したとみなされる
- 電話番号は掲載されているが「お電話での受付は行っておりません」と併記されている
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 会社名 | 株式会社トラストハブ |
| 販売責任者 | 大懸 剛貴 |
| 本社所在地 | 〒101-0025 東京都千代田区神田佐久間町1-13 チョムチョム秋葉原6階 |
| 電話番号 | 080-6401-9947(平日12:00〜17:00) |
| メール | support@clove.jp |
| 古物商許可 | 北海道公安委員会 第123010000972号 |
| 支払方法 | クレカ、Apple Pay、Google Pay、PayPay、Alipay、メルペイ、銀行振込 |
住所は秋葉原のチョムチョムビル。実店舗「Clove Base」を運営していることもあり、オンライン専業の業者と比べれば実体は確認しやすい。
なお古物商許可が北海道公安委員会になっている点は、法人の許可取得地の事情によるもので、それ自体が問題というわけではない。ただ「東京の会社なのに北海道?」と引っかかる人はいるだろうから、先に書いておく。
落とし穴1:発送まで10〜15営業日
規約はこうだ。発送依頼の完了から、原則10〜15営業日以内に発送。営業日ベースなので、土日祝を挟めば実質3週間近くになることもある。フィギュアや電子機器などカード以外の商品はさらに変動しうる。
参考までに、日本トレカセンターは出庫依頼から24時間以内、DOPAは1〜3営業日である。「発送されない」と不安になる期間が、構造的にいちばん長いのがクローブということになる。詐欺かどうか以前に、そもそもそういう規約だということを知っておきたい。
落とし穴2:小口配送は500pt消費、キャンセルしても返らない
未発送の獲得商品に紐づく合計還元ポイントが1,000pt以上なら国内送料は無料。1,000pt未満の場合は、500ptを消費して配送を依頼することになる。そして消費した500ptは、発送依頼をキャンセルしても返還されない。
小口をこまめに受け取ろうとすると、そのたびに500ptが消えていく設計である。オリくじの300円と同じ思想だが、金額の重さはこちらのほうが大きい。貯めてから一括で申請するのが正解なのは共通している。
落とし穴3:30日を過ぎたら権利放棄とみなされる
獲得した商品は、獲得日から30日以内に「配送」または「ポイント変換」の手続きを行うこと。30日を経過した場合、当該商品に係る一切の権利を放棄したものとみなすと明記されている。
これは今回の5社で最も長い猶予である(オリパワンは3日、DOPAは3日で自動発送)。期限としては最も優しい。ただし「放棄したとみなす」という書き方なので、過ぎたらコインにすらならないという点は押さえておきたい。長い分、忘れたときのダメージは大きい。
なお返品は、記載内容と異なる商品や破損・不良品が届いた場合、到着後3日以内にメールまたは問い合わせフォームで連絡すれば対応、送料は会社負担となっている。
- 43万円で1,000円超えゼロという動画のインパクト。実際に起きた事象だが、確率的に極端な外れが引かれること自体は詐欺の証明にはならない。ただ体験としての衝撃は大きく、ブランドイメージを決定づけた
- 発送が遅い。10〜15営業日を知らずに待っていれば、当然「届かない」と感じる
- 問い合わせ導線がチャット中心。電話番号は載っているが「お電話での受付は行っておりません」と併記されており、急ぎで人と話したい局面では不安になる
3つ目は正直、書き方として整理したほうがいいと思う。特商法上の表示義務として番号は載せつつ、実際には受け付けないという状態は、ユーザーから見れば矛盾に映る。
「クローブ 違法」で検索している人もいるので、ここも整理しておく。
結論から言うと、オンラインオリパそのものを直接禁止する法律は、現時点では存在しない。ただしグレーな論点は3つある。
論点1:賭博罪
金銭を賭けて金銭が返ってくる形なら賭博に該当しうる。オリパは「カードという物が必ず手に入る」建て付けなので、通常は賭博罪の構成要件を外れると解されている。
ただし金銭的な期待値を前面に押し出すと話が変わる。「還元率110%」を謳う業者について弁護士が賭博罪アウトの可能性を指摘した件は既報のとおりで、ここは業界全体のグレーゾーンである。
→ 【炎上】オリパの「還元率110%」とかいう謳い文句、弁護士「普通に賭博罪アウトの可能性あるぞ」
論点2:景品表示法
「必ず当たる」「還元率◯%」といった表示に客観的な根拠がなければ、優良誤認表示にあたりうる。オリパは中身が見えない商材なので、表示と実態のズレを利用者側から検証しにくいという構造的な弱点がある。
論点3:古物営業法
中古のトレーディングカードを売買するには古物商許可が必須で、無許可営業は明確に違法である。ここは白黒がはっきりしている。
クローブ(株式会社トラストハブ)は北海道公安委員会 第123010000972号を取得しており、この3点目はクリアしている。論点1と2は業界全体にかかる話で、クローブ固有の問題として行政処分が公表されている事実は、今回の調査範囲では確認していない。
ただし「今グレー=ずっとグレー」ではない
2026年に入ってから、自民党の「トレカ議連」発足と「日本トレーディングカード協会」の設立が相次いでいる。業界に規制の波が来るのはほぼ確実で、今の建て付けが来年も通用する保証はない。
違法かどうかとは別に、オリパには「闇」と呼ばれる領域がある。負けが可視化されないという一点に尽きる。
当たった人はXに戦利品を上げるが、外した人は黙って消える。結果、タイムラインには当選報告だけが並び、実際の勝率とはかけ離れた景色が出来上がる。オンラインオリパ利用率67%、でも半数以上が「信用してない」という調査結果は、この非対称さをよく表している。
そのうえで沼にハマると借金5000万円や70万円溶かして当選0といった事故が起きる。クローブに限った話ではなく、業界構造そのものの問題である。
クローブについて言えば、43万円で1,000円超えのカードが1枚も出ないという極端な結果が、動画で可視化されてしまった点。
| サービス | 運営会社 | 発送までの目安 | 当選商品の権利期限 | 送料 |
|---|---|---|---|---|
| クローブ | 株式会社トラストハブ | 発送依頼から10〜15営業日 | 30日 | 1,000pt未満は500pt消費 |
| 日本トレカセンター | 株式会社日本トレカセンター | 出庫依頼から24時間以内 | 記載なし | 全商品無料 |
| DOPA! | 株式会社sinsa | 出庫依頼から1〜3営業日 | 3日で自動発送 | 原則無料 |
| オリパワン | 株式会社KECAK | 申請から10日以内 | 3日で自動コイン化 | 原則無料 |
| オリくじ | 株式会社H&F | 配送申請から14日以内 | 記載なし | 1,000コイン未満は300円 |
きれいに裏返っている。クローブは「待たされるが、忘れても30日は許してくれる」タイプ。日本トレカセンターとDOPAは「すぐ届くが、放置は許されない」タイプである。どちらが自分の生活リズムに合うかで選ぶのが実務的だろう。
- 発送は10〜15営業日と割り切る。 急ぎで欲しいなら他社のほうが向いている
- 配送申請は1,000pt以上まとめてから。 未満だと500ptが消える
- 獲得から30日以内に必ず処理する。 過ぎたら権利放棄扱い
- 届いたら3日以内に検品。 返品の申し出期限
- 問い合わせはチャット前提。 電話は受け付けていない
- 極端な外れ報告は確率の範囲内。 ただし自分がそこに入る可能性も同じだけある
ソース
※本記事は2026年8月3日時点の公開情報にもとづく検証です。規約・料金・キャンペーン内容は変更される場合があるため、利用前に必ず公式の最新表記をご確認ください。